今回は、NVMe SSDにワンコイン(500円程度)で買えるヒートシンクを導入するお話です。
前回は、P5 PlusをPCIe 3.0環境で動かしました。
ただ、高速に動くものの、常時55~65℃とちょっと発熱が大きい感じ。
発熱を少し抑えたいので、今回はAmazonで買ってきた500円程度のシートシンクを使ってみます。
オウルテックのM.2 2280用ヒートシンクを購入
今回買ってみたのはこちらのヒートシンク。
簡易的なヒートシンクですが、その分500円~600円くらいと安いので「手軽」なのが良いところ。
ヒートシンクを取り付けよう
ヒートシンクと熱伝導シート、そして固定するためのシリコンゴムが2つ付いています。大きさは2280用。
- 青の熱伝導シート片面の保護フィルムをはがす
→ 赤のヒートシンクの裏面に付ける
→ 熱伝導シートのもう片方の保護フィルムをはがす - ヒートシンクをSSDに取り付ける
- ゴムで固定する
というだけのかんたんな取り付けです。
熱伝導シートはシールなのにベタつかない、張り付かないタイプのもの。あとで違うSSDに付け替え、といったことができそうです。
……やったわね。
本来熱伝導シートは、裏表ないようです。それでも、ちょっと不安になってあれこれ確認していたら微妙にシートが伸びちゃいました。
ま、まぁ、そこまで大きくズレたりはしていないし、今回はヨシ! ということで……。
一度貼ったら剥がしたりしないようにしよう。
薄めなので、そこまで場所を取らないのもいいですね。問題なく取り付けできました。
ヒートシンク取り付けでどれぐらい温度が下がるのか
サーマルカメラ等はもってないので、ベタにSSDの内部情報を見ます。
また、HWiNFOを使ってログを取り、CrystalDiskMarkで負荷をかけて検証します。
1TBの読み込み・書き込みを繰り返して、どこまで温度が上昇するかを確認してみましょう。
以下、検証方法(温度計測の手順)
パソコンの立ち上げで冷えるため、どちらも数十秒ほど負荷をかけ、平常の温度にしておきます。その後数分ほど待ち、温度が一定になったタイミングでベンチマークを始めます。
テスト回数:5回
テストサイズ:1GiB
テストドライブ:P5 Plusのドライブを指定
テストデータ:ランダム
テスト条件:NVMe SSD
計測時間・計測間隔:5秒
ベンチマークが始まる1分前~ベンチマーク後SSDが冷えるまでの数分間、計8分を計測します。
導入前の温度上昇
まずは、ヒートシンクを導入する前の温度です。
51℃から始まり、読み込み負荷をかけると1分程で、最高温度の69℃まで上昇。
書き込み前に一旦62℃まで下がるものの、書き込み負荷ですぐに最高69℃まで上昇しました。
ベンチマークが終わると、緩やかに温度が下がっていき、大体2分ほどで51℃で一定になりました。
SSDの適正温度が60℃以下と言われていて、負荷がかかったときに上回ってしまうのは心配ではあります。
一応ベンチマーク結果も載せておきます。
導入後の温度上昇
では今度はヒートシンクを付けた後の温度を見てみましょう。
ベンチマーク開始から、緩やかに温度が上昇するものの、ヒートシンクから逃げる熱で抑えられていますね。
45℃から始まり、読み込み負荷をかけると60℃まで上昇。
その後も負荷をかけていくと、書き込み負荷で最高61℃まで上昇しています。
ベンチマーク終了後は、1分半ほどで48℃まで下がりました。
さらに待ってみると、大体45℃に落ち着きました。
ベンチマーク結果も載せておきます。
大きくサーマルスロットリングを起こしていたわけではないので、あまり変わっていません。
ただ、最高温度のあとの書き込み速度(3行目右/RND4K Q32T16)を見てみると、導入前に比べて導入後は7%程度上がっています。
若干効果があったっぽいです。
ヒートシンク導入前後で、温度を比較してみる
では、ヒートシンクの有無でどれくらい温度が下がったのかを見てみます。
ベンチ前の平常時は6℃程度、ベンチ後の落ち着きは3℃下がっています。
ベンチマーク中は、全体で概ね8~10℃程度下がり、最大で13℃も温度を抑えることができました。
ワンコインでこれはかなり、というかすごく良いですね。
5℃くらい下がればいいかなーと思っていましたが、まさか8~10℃程度も下がるとは思っていませんでした。費用対効果は大きめです。
「とりあえず冷やしたい!」という人は、お試しで買ってみていいかもです。