アークナイツみたいなアレ、ちょっと作ってみることにしました。
PLATEAU……?
面白い取り組みがあります。
国土交通省が都市データを公開している「PLATEAU(プラトー)」というプロジェクト。
それが帰属表示すれば自由に使え、加工もおkなもの。
公開場所としておさえておくこと
- 「PLATEAU」のWebサイト自体で配布されているわけではない
- 地理空間情報を包括的に扱っている「G空間情報センター」で配布されている
ダウンロードするときにおさえておくこと
都市データは「CityGML」を中心に公開されている
Blenderでは直接読み込めない! → 変換もできる(変換の手間はあるけど、PLATEAUのあらゆる最新データが使えるのでおすすめ)
今回は簡易的に見ていくので、CityGMLについては解説しません
FBX/OBJでも配布されている場合がある
この形だと、Blenderで直接読み込める! → 今回はこの方式で見てみる。
区画ごとに分かれているので、番号を知っておく必要がある
地図で見る統計「jSTAT MAP」へアクセスして調べる(ログイン不要)
LODレベルによって細かさが異なる
- LOD1: 簡素な建物(ただのお豆腐立体)
- LOD2: 屋根形状などちょっとした形状も再現
- LOD3: 窓やドアなども再現
- LOD4: 建物内部(室内)も!
Blenderで使ってみる
Blenderで扱うことのできる、OBJデータかFBXデータをダウンロードする
以下をよみながら進めていく
上記の通りダウンロードしてみる
一つ2~3GBはするので注意
https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau
(後ろのスラッシュが入ってると404するので注意)
もしくは、地図上から指定してダウンロード → https://www.mlit.go.jp/plateau/open-data/
Blender上で表示させたとき、全体のスケールが非常にデカくてデフォルトだと表示すらできないので、上の解説 1~2 をよみ進めて正しく表示させる
(ビューの終了を1万メートルにするって、クソデカすぎるので、これ実際のサイズと同等なのかも)
ここでは東京都23区にしてみた
新しい方(2022)だとOBJデータが無いっぽく、一つ前のデータ(2020)を指定した。
読み込んだあと
- これも他データと合わせやすくするために、中心からずれた位置に表示される(一つしか使わないなら移動する)
- ちゃんと地形にそっているので、地面まっすぐではなく、山のようになっている箇所もある
読み込んだオブジェクトは編集モードで編集できるので、割と好きな形にもできる
改変おkなので、現実のデータをもとに架空のマップを作っても良いかも……?
ちーと平らに配置して、縦を伸ばして、下にガラス(IORは2.41)と地面、斜めから太陽を置いてみるとこうなる
ライセンスはどう?
帰属すれば、複製・改変・商用利用おk! (とてもゆるい)
ライセンスを読む
https://www.mlit.go.jp/plateau/site-policy/
「『G空間情報センター』に委託して公開している3D都市モデルのオープンデータを含む」と書いてある=ライセンスの著作権はすべてここに書いてある。これを読めばよい
(出典記載例)
出典:国土交通省ホームページ(当該ページのURL)
https://www.mlit.go.jp/plateau/site-policy/
出典:「○○調査」(国土交通省)(当該ページのURL)など
加工したなら……
加工したことをひと目でわかるように記載すればおk
(コンテンツを編集・加工等して利用する場合の記載例)
「○○調査」(国土交通省)(当該ページのURL)を加工して作成
https://www.mlit.go.jp/plateau/site-policy/
「○○統計」(国土交通省)(当該ページのURL)をもとに○○株式会社作成など
CC BY 4.0と互換性あり(というかCC BY 4.0でも良いらしい)
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの表示4.0国際(略)と互換性があり、本利用ルールが適用されるコンテンツはCC BYに従うことでも利用することができます
https://www.mlit.go.jp/plateau/site-policy/
などと書いてある。
マップを使ったときの例じゃなく、こういう例示なので、書き方は考えて適切に帰属してねというふうに見える。
おまけにCC BY 4.0でも良いということ。とりまどこかにわかりやすく帰属すれば良さそう。
映像ならスタッフロールとかね。
たぶん、以下の 3点+α があればよさそう。
- 名前(ページやマップの名前とか)
- 国土交通省(作成者)
- URL
- 加工したら→「加工して作成」
私は原文とあわせてこうした。
- 「3D都市モデル(Project PLATEAU)東京都23区」(国土交通省)(https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau-tokyo23ku)を加工して作成
- 「3D都市モデル(Project PLATEAU)東京都23区」(国土交通省)を加工して作成
プロジェクトを作っている人たち、マジでありがとうございます……。
2024年9月追記:CGWORLD(10月号)から
CGWORLD(10月号)にて、国土交通省の2人を交え、「PLATEAU」の解説がされていました。
本書(p.26)に、「CC BY 4.0」で「営利目的も含め無料で複製や改変が可能」と書いてあったことはもちろんのこと、MAN WITH A MISSIONのMV にて東京都港区の「PLATEAU」データが使用されていることが記されていました。
この動画の最後のクレジットと概要欄の帰属表示には、
Source :PLATEAU (MLIT)
の文字が。※MLITは「国土交通省」の略称
どうやら、このように簡素な記述でも大丈夫なようです。