今回のテーマは、「Apple Pencil充電時間」です。
第1世代Apple Pencilは、外出中にiPad直挿しで充電できます。
地味にありがたい機能ですが、直接挿すというインパクトと見た目がすごい例のアレです。
ちなみに、OSの仕様の変更によって現在と異なる場合があります。
【iPadOS 14】iPad直接挿しでApple Pencilを充電してみる
iPadOSを13から14へアップデート後、iPadに直接挿して充電してみました。
Apple Pencilを挿したタイミングを0秒としてカウントします(誤差±数秒程度はあるかも)。
※iPadの画面はつけっぱなしで、明るめに設定したので、本体のバッテリーはみるみる消費されています。
アップデートにて仕様が変更されたのでしょうか。以前の28分よりも充電の終了までにさほど時間がかかりませんでしたね。
始め挿したときは緩やかに充電が開始されましたが、全体的な充電速度は以前のOSよりもかなり速くなっているようです。
録画ファイルがこちら。
経過をグラフにしてみると、こんな感じ。
きれいな直線になりました。5%~100%まで、30秒に3%の速度で充電されている感じです。
ということは、かんたんに言えば10秒に1%であり、「1000秒でフル充電は完了する」と覚えておけば良さそう。
充電はデリケートなものなので、通常では後半から緩めることが多いのですが、今回のものはそういったことを一切なしに突っ走る充電方法です。
更新前は緩めていた方法だったので、ココのところはどうなのだろう。
もしかすると、バッテリーへの負荷が“当初の予定よりも考慮する必要がなかった”とかで、後半から緩める理由がなくなったのかもしれません。
ともかく、更新で充電速度が速くなったのはうれしいところ。
iPad 7に付属していた“10WのAC充電器”で検証してみる
iPad 第7世代(10.2インチ)を買ったときについてきたAC充電器(10W)を使って、2%→100%になるまでにかかった時間を計測してみました。
※完全には使い切れていなかったため、2%ほど残っています。
充電してみると……1時間21分(=81分)で充電が完了しました。
グラフにすると概ねこのような感じです。
最初は早めに充電され、後半から緩やかになっていく、よく見るタイプですね。
充電速度を平均すると、約50秒に1%のペースとなり、約1時間23分でフル充電が終了するようです。
これは、直接挿すよりも5倍くらい長い時間がかかっています。
このペースだと、iPadに直接挿したほうが、早く充電できることになります……。
早く使いたい場合は、iPad直挿しをオススメします。
旧OSでは、5%から100%になるまでに、かかった時間は約1時間25分(=フル充電まで1時間30分のペース)でした。
こちらの充電時間はアップデートによる影響を受けていないようです(平均51秒に1%の充電速度なので誤差の範囲内)。
高出力18WのAC充電器だと……?
下の、Ankerの18WのAC充電器を使って検証してみたところ、2%→100%になるまでに1時間26分でした。
有意差は見られませんでした。
高出力のAC充電器で充電しても、Apple Pencilの充電時間は変わらないようです。
【iPadOS 13】iPad直接挿しでApple Pencilを充電してみる(旧OSの検証)
ちなみに最新型の第2世代は、iPad Proの横に磁石でくっつけると充電される、なんともスマートな仕様です。私が持っているのは第1世代なので、あれがちょっぴり羨ましい……。
早速充電していきます。
ここでは、挿した瞬間を0秒として、50%ほど計測してみました。
結果は……バッテリーが50%になるまでに8分30秒かかりました。
最初の数秒間から5%近くまでは「4秒に1%」の驚異的なペースで充電されます。
そして、30秒以降は緩やかに充電される(30秒に3%ずつ充電される)ということがわかりました。
さらに進めていくと、1分で8%、3分で20%、になりました。
15秒 | 2%~3% |
30秒 | 5% |
1分 | 8% |
2分 | 14% |
3分 | 20% |
5分 | 32% |
ほほう、なるほど。Appleの言っていた「15秒間=30分間」というものは、Apple Pencilでいうバッテリー2~3%くらいのことを指していたようです。
30分間というと、大体使用していて2%~4%消費しますから、確かにこの数字は妥当と言えるでしょう。
わかりやすいようにグラフにしてみます。13分30秒まで地道に計測しています。
50%を超えると、「2分毎に5%増加」と、ゆるやかに充電されます。
50%前後になると、30秒ずつ「1%、1%、1%、2%、1%、1%、1%、2%」と規則性を帯びた増加の仕方をしました。
検証していて何だろうと思ったのですが、おそらくOS内で計測する際に端数を切り捨てたとか……だと思います。
つまり、平均して2分毎に5%の充電速度っぽいです。
バッテリーの増加量の関係をかんたんにまとめると、こんな感じです。
1~5% | 4秒/1% |
5~50%前 | 10秒/1% |
50%以降 | 24秒/1% |
※60%以降は検証していないため増え方が異なるかもしれません。(筆者がバテたため)
便宜上、50〜100%も2分毎に5%のままだとすると、計算上28分程度で充電が完了することになります。
概ね、Apple Pencilのバッテリーが少ないほど急速に充電されるみたいですね。
なにか書き込んでいたときにバッテリーが切れてしまった……というときにすぐ充電できるのは大きなメリット。
言い換えれば、バッテリーが少ないときに速く充電され、バッテリーが多く残っていれば劣化を防ぐために遅めに充電される、スマートでありがたい仕様です。
Apple Pencilは、「生活上の利便性」と「バッテリーの劣化防止」の両立をうまくやっているようです。
そういえば、これって最近のスマートフォンも同じような仕組みでしたね。
直接挿しで、iPad自体のバッテリー消費量はどうなる?
Apple Pencilを充電しているときに、iPadのバッテリーはみるみる減っていくのでしょうか。
答えは、そうではないようです。
iPadの画面を少し暗くして、Apple Pencilが0→50%に充電されたとき、iPadのバッテリーはわずか1%減っただけでした。
ちなみに、ホーム画面を表示しながら(ウィジェットを見ながら)ずっと計測していたので、液晶でのバッテリー消費のほうも減算すると、消費はかなり少なそうです。
もうちょっと詳しく見てみます。
まず、
- Apple Pencilのバッテリー容量が「86.1mAh」(英Wikipedia より)
- 今回使ったiPad(第7世代)のバッテリー容量が「8827mAh」(ぷるど.net より)
なので、(充電のロスがないと考えれば)Apple Pencilを「0%→100%」にするまでに、iPad自体のバッテリーを約1%消費する計算になります。
実際は変換する際にロスがあるので、Apple Pencilをフル充電した時のiPad側のバッテリー消費は2〜3%程度でしょう。
Apple Pencilって、バッテリーの容量的にはiPadの100分の1しかないのに、書きなぐっていても数時間も持つなんて、めっちゃ省エネですね。
まとめ:Apple Pencilの充電、“iPadに直差しすれば”かなり速く充電可能
今回は、Apple Pencilの充電にかかる時間を調べてみました。
急いで使いたいときはiPadに直接挿し込み、ゆっくり充電したいときは付属の充電ケーブルと変換ケーブルで充電すれば良さそうです。
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